小4が難関「宅建」に初挑戦で合格、最年少記録を更新…将来は「お父さんみたいになりたい」

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 合格率17%という難関の国家資格「宅地建物取引士(宅建)」の試験に、大阪市城東区の小学4年水落孝心君(10)が初挑戦で合格し、これまで12歳だった合格者の最年少記録を更新した。父親で司法書士の孝行さん(43)と一緒に勉強したといい、孝心君は「将来は資格を生かせる不動産関係の仕事か、お父さんのように司法書士になりたい」と話す。(山口佐和子)

「こども六法」を愛読

父親の孝行さん(手前)と勉強する孝心君(大阪市城東区で)
父親の孝行さん(手前)と勉強する孝心君(大阪市城東区で)

 試験を実施する一般財団法人・不動産適正取引推進機構によると、昨年10月に孝心君が挑んだ試験の受験者は23万3276人で、合格者は4万25人(合格率17・2%)。合格者の平均年齢は35・6歳で、孝心君は10歳4か月で合格した。

 法律を分かりやすく解説した書籍「こども六法」を幼い頃から愛読し、法律に興味を持ったという孝心君。小学校低学年の頃には、民法の条文をノートに書き写すようになり、その姿を見た孝行さんが、試験内容に民法が含まれている宅建の勉強を勧めた。

 小学3年の夏休みから試験勉強をスタート。毎日30~40分、一人で机に向かい、週3回は仕事から帰ってきた父親と椅子を並べて勉強した。抵当権や相続権など、子どもになじみの薄いテーマについては、孝行さんが「大阪のおばちゃんにも分かるように」を合言葉に、身近な話題に置き換えて教えた。知識を頭に入れた後は、過去問を10回以上繰り返して解き、1年間でボールペン20本を使い切った。

試験は阪神のユニホームで

 孝心君は、普段は外で体を動かして遊ぶことが好きで、勉強をやめたいと思うこともあったというが、「何かで全国一になりたい。ここでやめたら、今までの努力が無駄になる」と気持ちを切りかえた。試験の本番は「集中力が途切れなかったから、いけると思った」と振り返る。結果は、50点満点中40点の高得点で合格を手にした。

 プロ野球・阪神タイガースの大ファンで、大阪市内で実施された試験には、大山悠輔選手のユニホームを着て臨んだ。「合格のごほうびに、甲子園球場の年間チケットを買ってもらった」と喜ぶ。

 「新しい知識を増やすのが楽しい」といい、今は、今月28日に試験がある「ファイナンシャル・プランナー(FP)」3級の資格取得を目指して勉強を続けている。

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