私があまり読まない本なんですけど、妹がいいよ〜と貸してくれたので(図書館本当になんでもあるな!)、読みました。

思っていた以上によかったです。

人生のすべては自分の心が映し出す

私は一応経営者の端くれとして、某経営者団体に入っています。

そこで話されるのが、「自分の心はすべての鏡である」ということです。

この本でも、まさしく書かれていることはこれであり、これ以上のことはありません。

稲盛氏は、幼少期はまあまあの悪ガキだったらしいですけれど、ある時から心を入れ替えて進むようになります。

心がすべてを決定づけるという人生の出来事に出会ったためです。

どれだけ力が優れていようとも、技術が上回っていようとも、心の力(信じて進むという力)が強くないと、120%発揮できないということです。

この本で印象に残ったことをいくつか述べさせていただきます。

謙虚な心と美しい心が良いことを呼ぶ

感謝の心を育むのは「謙虚な心」です。

この中での「謙虚」というのは、自分を見下すとかそういう意味ではありません。

自分のもつ才能や能力は、けっして自分の所有物ではなく、それはたまたま自分に与えられたものにすぎない。私がやっている役割を他のだれかが演じても、何ら不思議ではないし、私の能力や才能も、私のものでなくてもいっこうにかまわない。

たまたま、自分にいただけたものであり、借り物であるという考えです。

自分のものだと勘違いをすると、そこから傲慢な心が生まれ、間違った道へ走ることも多々あります。

そうやって失敗している人を何人も見てきている氏だからこその言葉です。

商売は利他の心で行う

稲盛氏は、実家が戦後で大変な時に手伝いをしていた「紙袋の行商」が唯一うまくいった体験だと話しています。

自分の保身に走った行動はことごとく失敗しているが、これだけは成功した理由がひとつあります。

それは「家族のため」という「利他の心」があったからだそうです。

家族が生活するためにはじめたものですが、最初は小さな規模からはじめたものが、最終的には他人の手を借りないと大変なくらい忙しくなったとのことです。

これが、氏の経営者の原点でもあります。

商売は、自分の栄光のためや私利私欲を満たすものではなく、他人を幸せにするためのものでないと長く続かないと話しています。

あきらめない心が成功を呼ぶ

これは難しいなと思ったのですが、成功するための強い秘訣だといえます。

当時の京セラが、世界のIBMから部品発注を依頼されて、それを納品するまでのものすごい苦しみとか苦労が数行に凝縮されています。

これをクリアした京セラは、驚くくらいの力をつけています。

強い信念で成功を信じた稲盛氏と当時の社員たちは、何にも負けない力をつけたのではないでしょうか。

自分はどうなのか?すぐにはあきらめていないか?まだできることはあるのではないのか?

自問自答は続きます。

まとめ

稲盛氏が現役の時代はブラック企業さながらの生活をされているのは今と違うのは仕方ないとしても…

家族はほぼ顧みなかったという点は正直賛同しかねるものはあります。
(奥様が出来過ぎで後光がさすレベルです)

ですが、強い心があればこそ、ここまで大きな成功をなしえなかったということには疑いは持ちません。

今、自分ができる最高の力を発揮するために、心は強くありたいと思いました。